~ 天然素材に こだわった 材料とは? ~
蜡染(ろうけつ染め)
素材・安全性
1.下地は? / 木綿(コットン)です
・ 蜡染の下地には、木綿(コットン)を使用します。
・ 通常、蜡染の下地は、写真の様に、白色の木綿を手編みします。
※ 近年では機械の織り技術が発達し、
機械織りの白布を使用するところも有りますが、
王さんの蜡染は、完全手編み です。
※ 材料が木綿(コットン)ですので、細かい手入れは不要ですが、
湿気が苦手なので、梅雨の時期は、風通ししてあげてください。
蜡染作者:「王 曜(wang yao)」氏はどんな人?
国籍 : 中国
住所 : 中国・湖南省
年齢 : 44歳
・中国国内でも、著名な蜡染芸術家として知られる。
度々、メディアの取材を受けている。
・特に、地元湖南省の凤凰县の山水画は、定評が高い。
< 経歴 >
・湖南省民間美術研究会 副主席。
・湖南省民族蜡染芸術委員会主任。
・湖南省工工芸美術家協会会員。
・湘西州政府委員。
・凤凰無形文化遺産伝承者。
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世界中でその価値が認められている
中国の無形文化遺産「蜡染」。
全て手作業による伝統工芸は、
まだ日本では、あまり知られていません。
今回は、
中国国内でも著名な蜡染作者として知られる
「王曜先生」に、説明していただきます。
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2.防染剤は? / 蜜蝋(ミツバチのろうそく)です
・ 防染剤には、蜜蝋(ミツロウ)を使用します。
※ 蜜蝋とは、ミツバチの巣を作っている蝋でできていて、
ミツバチの腹部から分泌される蝋であり、天然素材です。
※ 中世のヨーロッパでは、教会用のロウソクとして
使用されていました。
・ 大きな特徴として、水温では溶けず、温度が上昇した時のみ、
溶けだします。
写真の様に、白色ではなく、「 黄色 」であるのも、特徴です。
※ 近年では、白色のロウソクを混ぜる作者もいるそうですが、
王さんの蜡染は、蜜蝋(ミツロウ)のみを使用しており、
天然素材にこだわっています。
・ 蜡染の染料には、天然の植物染料 「インディゴ」 を使います。
・ 写真の様に、「インディゴ」は、藍色の染料であり、
今や、世界中で愛着されている 「ジーパン」の染料として有名です。
・ インディゴは、天然の植物である、
・ タデ科 『 アイ 』 (2枚目)
・ アブラナ科 『 エゾタイセイ 』 (3枚目)
これらの植物の茎葉を発酵させて作られています。
・ そもそも、蜡染では、低温で染料を下地に染み込ませる必要があり、
( 高温では、防染剤の蜜蝋が溶けてしまうため)
古代の化学技術では、染料が無かったため、
天然の植物染料のインディゴが使用される事になった のです。
※ インディゴは、低温でも酸化反応が起こり、
鮮やかな藍色に変化する特性を持っています。
・ 近年の染色技術の発達に伴い、
大量に使用させる活性染料は、すべて低温(25度)以下でも
染色が可能となり、色のラインナップも充実している。
これらの染料も安全ですが、環境保護の観点からも、
天然植物染料のインディゴを使用した蜡染が最も安全 であるのは、
言うまでもありません。